弐段論文「合気道の稽古で取り得たこと」

毛利太郎

 本稿では、自身が合気道の稽古において取り得たことを「精神面」「肉体面」の側面から論じていく。

まず「精神面」に関しては、大学合気道にて主将を務めさせてもらっていることから、部員のことを考えて行動をする、稽古をすることを考えている。つまり「合気とは愛なり」というように、相手のことを考えるということを気にしながら稽古をするよう心掛けている。

 また、ただ単に気に掛けるというのではなく、楽しく稽古をするということも心掛けていることだ。稽古とは地道なものであるが、ただ愚直にやればよいものではないと考えている。地道さの他に楽しさもなくては実りのある稽古にはならないだろう。

 稽古での楽しさというのは難しい面がある。ただへらへらと楽しくやるのでは意味がない。真面目さの中に稽古の楽しさというのを見出すことが肝要であると思う。それにはしっかりとした基礎稽古や信頼関係などの基盤を習得する必要がある。私は日々の稽古を通してこのような「思いやり」「地道な努力」「真面目の中の楽しさ」を取り得ることができているのではないかと思う。

 次に「肉体面」に関しては、日々の稽古による賜物であるが、部活に入ったことによって、ほぼ毎日稽古ができるという環境におり、身体の軸、筋肉が以前よりも顕著になり、自分の身体の使い方が徐々に分かってきたことにより、できる技も徐々に増えてきた。技だけでなく、受け身も安定し、受けの華やかさも出てきたのではないかと考えている。

 毎日の稽古における基礎動作や受け身の反復、しかしただ無意識に行うのではなく、一つ一つの動きへの意識の強化をすることが大事である。漫然と動けばよいのではなく、しっかりと足の位置や指先などの細かいところまでしっかりと意識を向けることが上達への道であると考えている。このような細かな意識を体の隅々まで向けることによって、身体操作の向上や合気道に適した筋肉の獲得に繋がった。

 

以上が、私が合気道の稽古において取り得たことである。今後も精神・肉体共に成長できるように稽古に邁進していく所存である。